2010年10月24日日曜日

ちょっと時代小説づいてしまって・・・


「小太郎の左腕」


単行本: 322ページ
出版社: 小学館
ISBN-10: 4093862583
ISBN-13: 978-4093862585
発売日: 2009/10/28

「小太郎のひだりうで」と読む。
野球小説ではないので「さわん」ではないのだよ。
しかし、サウスポー。往年の名画「左利きの拳銃」ならぬ、この場合は左利きの火縄銃と言おうか。
「のぼうの城」が映画化されるのも話題の和田竜さんの第3作。少し古いけど、昨年秋に出たご本。

戦国時代、まだまだ世の中が方向付けられない時代。1556年という設定。物語には関係ないが、信長がまだ尾張半国を治めるに到っていない、などと述べられている。
戸沢家には「功名漁り」こと林半右衛門、児玉家には「功名餓鬼」こと花房喜兵衛がおり、それぞれの御館のためにしのぎを削っていた。

 戸沢家内部でも、盟主の甥である図書と半右衛門との対立などがあり、主人公である半右衛門も気を許せない。
 そこに戸沢家と児玉家のいくさが始まる。
 そこに現れるのが、小太郎。

 卓越した火縄銃の技を持ちながら、爺とふたり、ひっそりと世をすねて暮らしていた。
 しかしそこに伊賀の忍者が現われる。肉体的な苦痛をいっさい感じない、無痛と呼び名のある男。その忍びの使命は・・・

 戸沢城主が打ち出した籠城戦、そしてそれが続かないと悟った半右衛門が打ち出した作戦とは・・・
少し時代小説づいていて、次も時代小説になる。

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