「密室(ひめむろ)の如き籠るもの」
三津田 信三
新書:345ページ
出版社:講談社 (2009/04/07)(講談社ノベルス)
1、首切りの如き裂くもの
2、迷家の如き動くもの
3、隙魔の如き覗くもの
4、密室の如き籠るもの の4編が収められた、刀城言耶シリーズの短編集。
夏の初めに短編3篇を読んだまま、しばらくほうりっぱなしになっていた。ふたたび縁あってタイトル表題作の中篇を読む。この一篇だけで一冊の半分を占めている。
おどろおどろしい導入部から、探偵の言耶が登場してコックリさんの謎を解きほぐしていくときのカタルシス、そして探偵の目の前で起こる密室殺人事件、と、おきまりながらも、ついつい作者の術中にはまっていく快感。
探偵による密室講義などもあって、どうなるのかな、と思いながら、この中編の長さではこういう流れにするしかなかったかな、と納得。
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